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尾瀬の手引き

尾瀬の手引き

豊かな自然をたたえる尾瀬。
至仏山や燧ヶ岳の2000メートル級の頂に囲まれ、さまざまな希少な動植物の生命をはぐくむ尾瀬。遅い雪どけから秋に再び雪を迎えるまでの短い時間、そこは命あるものの活力に満ちあふれます。色とりどりの可憐な高山植物、小さな体を震わせながら歌う小鳥たち。尾瀬はまさに天上の楽園です。
尾瀬ヶ原は東西6キロ、南北2キロメートルの広大な湿原で春から秋にかけて有名なミズバショウ、ニッコウキスゲをはじめ数多くの湿原植物によっていろどられます。豊かな自然が残る尾瀬は、1934年には日本で4番目の国立公園に、1960年には国指定特別天然記念物に、そして2005年には、ラムサール条約登録地に選ばれました。
尾瀬の湿原は、1960年頃の尾瀬ブームで湿原が踏み荒らされ荒廃するなど、環境の危機に直面したこともあります。しかし、多くの人が熱心な自然保護活動を展開し、緑の回復に効果を上げてきました。尾瀬の約7割を所有する東京電力も、木道の整備や周辺の戸倉山林への植林など、尾瀬の環境保全に多くの時間と労力とを提供してきました。尾瀬はまた、日本の環境保護活動の先駆的試みを続けてきた地域でもあります。
尾瀬はいまも、ハイカーやカメラマンなどを魅了してやまない豊かな自然の魅力をたたえています。それでいて、木道や標識が整備され、体力にあわせたコースが選べることから、毎年多くのビギナーを迎えています。自然とひととの関わりを知るうえでも、尾瀬は最適な環境です。一度、ゆっくりと訪れてみませんか。

尾瀬の見所

尾瀬沼
燧ケ岳の噴火溶岩により、堰き止められて出来た湖で海抜1,665m、周囲約8km、水深約9.5mの寒帯湖。水辺にはヨシ、ミツガシワ、フトイ、が茂り、水面にはジュンサイ、オゼコウホネなどが葉を浮かべている。湖畔にはアオモリトドマツ、コメツガが茂り、沼に流れ込む沢沿いは湿原が広がり、季節ごとに様々な美しい花を咲かせている。
   
尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原は標高1,410mで東西約6km、南北約2kmの大湿原で周囲を至仏山、景鶴山、燧ケ岳、アヤメ平の山々に囲まれた盆地になっている大高層湿原です。湿原の中を流れる幾筋の川は、最後は一本の川となって平滑ノ滝、三条ノ滝に至る。広々とした湿原は、雪解け頃から紅葉が終わって冬枯れになるまでまさに、高山植物の群落の百花繚乱の地となって尾瀬を訪ねる人々を迎えてくれる。また、池塘内の浮島、河岸の拠水林など見るべきものが多い。
   
平滑・三条ノ滝
尾瀬ヶ原東北端に位置し、尾瀬中の水が集まっている只見川の本流にある。500mにわたる大きな一枚岩の上を静かに華やかに滑るがごとく流れ落ちる平滑ノ滝。その下流でこの水を受けて、一気に約130mを落ちる豪快な三条ノ滝。流れ落ちた水は奥只見湖を満たし,その下流は,新潟県の阿賀野川となって遥か日本海へ注いでいる。 
   
燧ケ岳
標高2,356mの尾瀬では一番新しい火山。我が国の東北以北最高峰で、目近には、さえぎるものもなく、晴れた日には360度の展望が楽しめる。頂上は柴安、俎、ミノブチ岳、アカナグレ岳、御池岳の五峰から成り立っている。
   
至仏山
尾瀬ヶ原の西側に燧ケ岳とは対照的な、なだらかな姿で相対している。尾瀬ヶ原とは反対側の水上町側は、ガラリと様相が変わり深く急峻な崖になっていて見下ろすと眼が眩むようなガレ場である。標高2,228m景鶴山につぐ古い山である。植相も燧ケ岳とは異なり、種類も豊富で雪解けの頃から紅葉が終わるまで山全体がお花畑になる。数え切れないほど多くの高山植物が群生しており、「高山植物の宝庫」と言われている。【花の見ごろ】7月上旬〜8月上旬
   
アヤメ平
標高1,969mをピークとした、アヤメ平火山の頂にできた高層湿原。日光連山、富士山などがよく望め眼下の緑、紅葉が美しい。アヤメ平の語源であるアヤメはほとんどなく、キンコウカを見間違えてつけたと言われている。尾瀬が有名になり始めた頃、「天上の楽園」として世に知られ、押し寄せるハイカー達は,このアヤメ平をすっかり泥沼湿原にしてしまった。今ではミタケスゲの播種を行い緑のアヤメ平に戻り、昔日の面影はないが、無数に点在する地塘は小波をたて、漂う雲が影を落とし、夕焼けに映える燧ケ岳、朝日に輝く至仏山を水面に浮かべる。


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